山うずらのクネル
Quenelles
de perdreaux
アントワーヌ・ボーヴィリエ著『料理人の技術』(1814年)より
山うずら2羽を用意する。さばいて身をはずし、皮と筋を取って、身をすりつぶす。木杓子を使って、クネル用の裏漉しを通す。裏漉しに通らなかった部分はさらにすりつぶし、全体をもう一度裏漉しにかける。次に、生クリームあるいはコンソメ入りのパナードとバター(または若い雌牛の乳房)をそれぞれ肉と同量用意する。すなわち、3つが同割になる。それぞれを別々にすりつぶした後に、合わせてさらにすりつぶしながら全卵3個を1個ずつ加える。さらに卵黄3個を1個ずつ加えながらすりつぶし、全体が均一になったら、塩とナツメッグ少量で味をつける。さらに乳鉢ですりつぶして、全体をひとまとめにする。親指大の生地をとり、沸騰した湯またはブイヨンの中に入れてゆでてみる。食べて味を確かめる。味が軽すぎるようなら、さらに全卵1〜2個を加える。卵黄3個の残りの卵白を泡立て、ファルスに加えてよく混ぜる。できたファルスは取り出しておき、使う時には以下のようにする。 大型の肉料理の付け合わせにする場合は、デグレッセ用スプーンを用意し、ファルスを盛って、熱めのぬるま湯につけたナイフでスプーンのカーブと同じ山形になるように形をつける。同じスプーンをもう1本用意し、ぬるま湯につけて、先のスプーンとファルスの間に差し入れ、ファルスをすくってバターを塗ったカスロールに入れる。こうして必要な数だけファルスを用意する。ポシェする時には、クネルの入ったカスロールに熱々のブイヨンを加える。カスロールを傾けて、クネルの形がくずれないようにブイヨンを注いで、クネルを浮かべる。軽く沸騰した状態でゆでる。途中でスプーンでそっとひっくり返し、均一に火を通す。火が通ったら布の上に取り出して水気を切り、盛り付ける。ヴォロヴァン用のクネルを作る場合は、先と同様にしてテーブルスプーン2本を使って形を作る。もっと小型のものを作る場合は、コーヒースプーンを使う。 |
パナード Panade |
ポタージュ用のパンを1本から数本用意し、中身を取り出す。これを煮詰めた生クリームと一緒にカスロールに入れる。パンの中身が生クリームを十分吸い込んだら、カスロールを火にかける。パナードをよく煮て、しっかりした生地ができるまで水分を飛ばす。生クリームの替わりにコンソメを使って、同様にパナードを作ってもよい。水分が飛んだら、卵黄2個でつなぐ。 |
ジビエのフュメのソース Sauce au fumet de gibier |
カスロールにデグレッセ用スプーン4杯のコンソメを入れる。山うずら2〜3羽分のがらを包丁の背でぶつ切りにして加え、白ワイン1カップ強も加える。約45分煮て、絹の裏漉しでこす。グラス状になるまで煮詰める。煮詰まったら、デグレッセ用スプーン2〜3杯分のエスパニョールを加える。沸騰させ、余分な脂を取り除いて使う。 |