<プロ向けのアドヴァイス>
作り方 ダイジェスト
営業用として作る時は、ミルポワ(玉ねぎ、にんじん、セロリ)を飴色になるまでよく炒めて、水ではなく出し汁を使用することでよりコクや風味を増すことができます。あっさりめがいい時には白い出し汁(鶏の出し汁、ブイヨン、フォン・ブランなど)を使用し、より濃厚でビーフシチューのようにしっかりした煮込みにする時は、茶色の出し汁(子牛の出し汁など)を使用します。液体を加える前に赤ワインとトマト(生、ペースト)を加えると、ソースの色合いや風味に深みが出ます。出し汁を加え、アクをしっかりと取り除いてから、しっかりと焼き色をつけた肉を入れて煮込みます。肉を入れる時に、ブーケ・ガルニも一緒に加えるとなおいいでしょう。仕上げに、にんじんを別鍋で炒めておき、肉を取り出してそこに加え、煮汁を漉し入れます。煮汁ににんじんの風味がしっかりとうつるまで煮詰めます。肉に火が通り過ぎないように注意しましょう。
●ポイント1
メニューのバリエーションとして、通常のビーフシチューを利用することもできます。上記のように、仕上げ段階に別の鍋で大量のにんじんをバターで色付けずにじっくり汗をかかせるように炒め、ビーフシチューの煮汁を加えて、味が濃くなりすぎないように注意をしながらソースとして煮詰めます。この方法だと、ビーフシチューとしても、ブフ・オ・キャロットとしても提供できるので便利です。しかし、やはり最初からにんじんと一緒にじっくり煮込んだ味にはかないません。
●ポイント2
煮込む方法に関しては、今回ご紹介したのは直火でじっくり煮る方法ですが、やはり焦げ付くことも考えられ、手間がかかることは否めません。営業用に作る時には液体量を多少減らし、蓋をしてオーブンでじっくり火を通すことをお勧めします。オーブンの間接的な熱で焦げ付きの心配がほぼ無い状態で煮込むことで、底の焦げ付きを心配して混ぜることも少なくなり、にんじんが煮崩れてしまう危険性が少なくなるからです。