中国調理
鯛の蒸しもの広東風


担当:岡部 力三



 初めて快眠処理された魚を触ったところ、しっかりと身がしまっている印象をうけました。通常の活け締め処理を施したものよりも、“ピン”と角が立った感じです。今回は、3枚下ろしにしたのですが、口に含んだときにしっかりとした歯応えを感じました。
 通常、中国料理の“清蒸鮮魚”ではハタなどの魚を用います。今回は鯛を用いましたが、通常鯛を蒸すと身がパサついてしまうのであまり用いません。今回の試作でも同じ結果を予想していましたが、実際に調理してみるとその結果は違うものでした。火を通したときの身のパサつきはほぼ感じられません。また、身のうまみをはっきりと感じられました。同じ養殖の鯛を同じ条件で調理しても、快眠処理をしたものとしていないものでは、仕上がりの風味に違いが生じたことには驚きました。
 今後ハタなどの魚にも快眠処理を検討しているということなので楽しみです。