地域とのつながりを強く。
- 2020.07.23
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器とカフェ あいいろ / オーナー
エコール 辻 大阪 2016年卒業
エコール 辻 大阪 2016年卒業
家本 愛
始発で行って、終電で帰ってくる。前職の旅行会社時代は、そんな毎日だった家本さん。
「仕事としては楽しいし、充実もしているけど、一生この働き方は無理だな」。そう考えて次のステップとして選んだのが、なぜか未経験の飲食業だった。
沖縄とやちむんが大好きだった家本さんは、その両方に携われる仕事はないかと考えた結果、やちむんで料理を提供しながら器を販売するカフェの開業に思い至ったそうだ。陶器屋でも良さそうなところをカフェにした理由は、「やちむんの魅力を伝えるには、実際に食事で使ってもらったり、組み合わせ方を知ってもらうことが一番」だから。そのためだけにエコールへ入学し、イチから料理の勉強をしていった。
そこまでして開業したカフェは地元の人にも支持され、順調に4年目の年を迎えていた。
「4月からコロナの影響が出始めましたが、暇ができた分できなかったことに挑戦しようと思いました。テイクアウトのお弁当やスイーツを開発したり、チラシをつくって配ったり。おかげで、毎週お弁当を注文してくださる人も増えました。ご年配の方が多いエリアなので、毎週顔を見られるのは安心ですね」
最近では、高齢の二人暮らしでは買わないような食材も取り入れて、食べ方の提案までするように。こうした流れが新たな来店にもつながっていき、コロナによって逆に地域密着度は高まっていったそうだ。
遠方からの来客で行列ができる店より、地域とのつながりが強い店。これこそ、これからの時代において、理想的な店の在り方のひとつと言えるだろう。
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