40年近く前のこと、私の店にひとりの日本人がやってきました。日本製のカメラではなく、スウェーデン製のハッセルブラッドを持っていたので、はっきり覚えているのですが、それが辻静雄との初めての出会いだったのです。
 その後彼との親交を深め、毎年日本へ行くようになりました。彼は当時のフランス 料理を本当に日本に導入した先駆者であったと言えましょう。ある時、日本人に真のフランス料理を知らしめるには、フランスに学校を作るということしかない、と彼が言いだしました。それじゃ、フランスのそこら中に城があるから、それを学校にしたら良かろうということになって、デュブッフ氏とともにあのエクレール城を見つけたのです。
 それから20年、トロワグロやブランなど有名なシェフたちが教えにきて、学生数も増え、エスコフィエ校もできた。この間、これだけのことをやってきた友、辻静雄がフランスの名誉M.O.F.に選ばれたことも、私にとって嬉しい思い出です。
 そして今、若い芳樹氏が優秀なスタッフに囲まれて、さらに学校を発展させています。これからも、30年50年と学校を続けていかれることを、期待しています。
 
 
 
 

辻 芳樹
辻調グループ校校長
〜パーティ挨拶より〜

レセプションに参加して
小暮 剛 氏
料理研究家、出張料理人
(調理25期生)
(仏校調理8期生)

●主な参加者リスト
●数年ぶりに訪れたフランス校で在校生との交歓会