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コラム&レシピ
<Chapter2>
フェルナン・ポワンFernand Pointの薫陶を受けた料理人
ポール・ボキューズ Paul Bocuse(1926〜)
     

 1970年代にメディアが名づけ、一世を風靡した“ヌーヴェル・キュイジーヌ”の流れの中では旗頭の一人とされました。また、海外へも積極的に赴き、フランス料理の普及に多大なる貢献を果たします。 1972年、辻調理師専門学校において日本では初めての料理講習会を実施します。

 1975年、レジヨン・ドヌール勲章(第5等)を受勲。
 1987年、レジヨン・ドヌール第4等勲章を受勲(オフィシエに昇格)。
 2004年、レジヨン・ドヌール第3等勲章を受勲(コマンドゥールに昇格)。
  リヨン近郊コロンジュ=オ=モン=ドールで、17世紀まで溯る料理人の家系に生まれ、『ラ・メール・ブラジエLa Mère Bragier』などで見習いとして働いた後、1950年代になって ヴィエンヌの巨匠フェルナン・ポワンのもとで本格的に修業を始めます。1959年、コロンジュ=オ=モン=ドールに戻り、家業を継ぐことになります。1961年フランス最優秀職人(M.O.F.)取得。また、ミシュランの1ツ星も獲得。1965年にはついに3ツ星に輝きます。この時以来、レストラン『ポール・ボキューズPaul Bocuse』の3ツ星は現在に至るまで(2007年1月26日現在)不動のものとなっています。
<最近の店舗展開>
1994年
リヨンにブラスリー『ノール Le Nord』(フランス北西部を中心とした伝統的料理)を開店
1995年
リヨンにブラスリー『シュッド Le Sud』(南仏を中心とした“太陽の料理”)を開店。
1997年
リヨンにブラスリー『エストL'Est』(フランスから東方への旅の料理)を開店。
2003年
リヨンにブラスリー『ウエストL'Ouest』(フランスから西方への西インド諸島を中心としたエキゾチック料理)を開店。
2004年
ポール・ボキューズ財団発足。
2006年
アルジェンソン Argenson開店
2007年 2007年 ブラッスリー『ポール・ボキューズ・ミュゼ』(東京)開店
   
 
アラン・シャペル Alain Chapel(1937〜1990)
 ローヌ県リヨン生まれ。父親はリヨン近郊のミオネーでレストラン『メール・シャルルMère Charles』を経営。15才で当時のリヨンの有名レストラン『シェ・ジュリエットChez Juliette』で料理人としての修業を始め、その後、ヴィエンヌの『ラ・ピラミッド』で働くことになります。当時、フェルナン・ポワンは既に故人となっていましたが、その精神はしっかりと受け継ぎました。1967年に父親のレストランを継ぎ、1973年、ミオネー村でレストラン『アラン・シャペルAlain Chapel』と改名。後、直にミシュランの3ツ星を獲得。料理に“カプチーノ仕立て”という方法を取り入れた最初のシェフです。
 
ジャン・トロワグロJean Troisgros(1926〜1983)
ピエール・トロワグロPierre Troisgros(1928〜)
   
 
新しくなった外観(2005年)  
 ソーヌ=エ=ロワール県シャロン=シュル=ソーヌ生まれ。兄弟そろって『リュカ・カルトンLucas Carton』(パリ)、そして『ラ・ピラミッド』(ヴィエンヌ)などのレストランで修業。とりわけフェルナン・ポワンには大きな影響を受けます。また『ラ・ピラミッド』での修業時代の朋友の一人にポール・ボキューズがいます。1953年、ロワール県ロアンヌに『レ・フレール・トロワグロ(現トロワグロ)』を開店。兄のジャンは1965年にM.O.F.受賞。レストランとしては、1955年にミシュラン1ツ星、66年に2ツ星、68年に3ツ星を獲得。『トロワグロ』はジャンの急逝後も3ツ星を維持しつづけている。
 彼らの創造した“エスカロップ・ドゥ・ソーモン・ア・ロゼイユEscalopes de saumon à l'oseille”は一世を風靡した料理です。また、デザートの時にはお皿の上にソースと生クリームを使って目の前で絵を書いてくれるのは今も変わらず続いています。現在はピエールの息子ミッシェルが後を継ぎ、しっかりとこの店のブランドを守っています。
     
 
一世を風靡した
“エスカロップ・ドゥ・ソーモン
ア・ロゼイユ”
  フランボワーズをキャンバスに見たて、
それぞれの皿に絵を描いて
提供されるデザート
 
ルイ・ウーティエLouis Outhier(1930〜)
   
 

 テリトワール・ド・ベルフォール県ベルフォール生まれ、ベルフォールの『トノー・ドール』で料理の見習を始めました。当時のシェフ、ドニ・ミシャランに料理の素晴らしさと技を伝授されます。1951〜53年にかけてレストラン『ラ・ピラミッド』のポワンのもとで修業。「自分はもう1人前と思っていたが、ポワンの元で全てがゼロからの出発となった」と言います。ポワンが亡くなる前の2年間は付きっきりで修業をしました。
 ある時カンヌの最高級ホテル『カールトンCarlton』で短期の仕事に従事していた時、ベルフォールでの知り合い、ラローズ家の人たちに出会います。その時、彼らはペンションを開くつもりで管理人を探していたのです。

 
フォワグラを丸めてまわりにトリュフを
まぶした“びっくりトリュフ”

ウーティエと夫人はこの話を受諾します。1955年カンヌに近いラ・ナプールに『ロアジス』を開店。小さな下宿屋はその料理が評判となり、63年にはミシュラン1ツ星、65年には2ツ星、70年にはついに3ツ星を獲得、宿泊用の客室は廃止し、レストランのみに変貌をとげます。
 1970年から87年にかけてミシュラン3ツ星を維持する一方、バンコクのオリエンタルホテルや日本のホテル・プラザの料理顧問を務めるなど、世界各地で活躍しました(1988年、ウーティエは突然引退を宣言し、ロアジスは閉店)。
 現在は、日本のプラザホテルでシェフをしていたステファン・ランボー
Stéhane Raimbaultが買い取り、店名はそのままで現在2ツ星の評価を得ています 。

 

 
クロード・ペローClaude Peyrot(1931〜)
 岩肌がむき出した中世の城壁のような石造りの家が点在するアルデッシュの村に、1931年クロード・ペローは生まれました。冬は雪が多いこの地方で両親は旅籠を営んでいました。この環境の中で「お客を心からもてなす」事をごく自然に受け入れて育ったペローでした。幼少の頃は司祭に憧れていたが、突然料理人になることを志します。この理由は誰一人わかっていません。ペローもやはりフェルナン・ポワンの元で修行しています。
 その後、パリの16区に自らのレストラン『ヴィヴァロワVivarois』を構え、1972〜83年はミシュランの3ツ星を維持します。この店で提供された“赤ピーマンのバヴァロワBavaroise de poivrons rouges”が世界的に有名になりました。パリの3ツ星レストラン『ランブロワジーL'Ambroisie』のベルナール・パコーBernard Pacaud氏や日本の『クィーンアリス』の石鍋氏、『コート・ドール』の斎須氏はこの店の「卒業生」です。
 調理場の壁に書かれていた「Cuisine Civilisée(丁寧な心をこめた料理)」と言う言葉が印象的でした。料理制作と掃除に同じほど時間を費やす清潔さ、どれほど多忙な時間帯でも静かな調理場、ペローの良き理解者でありパートナーのジャクリーヌ夫人、スタッフの見事なチームワークが際立っていました。しかし、残念ながら1999年に閉店してしまいました。
 
フランソワ・ビーズFrançis Bise(1928〜1984)
   
 
荘厳豪華な店内  
 1924年にビーズ夫妻はアヌシー湖畔のタロワールTalloiresという小さな美しい町に、1860年に建てられたという豪華な別荘を買い取り、改造し、『オーヴェルジュ・デュ・ペール・ビーズ』と名づけたレストランを始めました。
 
フランソワーズさんと

優秀な料理人ビーズ夫人の2人のご子息のうち、ムーリスが後を継ぎ(後にビーズ爺さんと呼ばれる)、1928年〜68年まで経営に携わります。
息子フランソワ2世(1928年生まれ)は3年間フェルナン・ポワンの元で修行をしました。彼の妻シャルリーヌは1965年、姑のビーズ夫人が亡くなった後実権を握り、現在は娘のソフィーがシェフを務めています。


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