●ヴーヴレー 2004 マルク・ブレディフ社 この地方のつくり手は、甘口・辛口に関してはあまりこだわりがないようで、年ごとの葡萄の出来不出来によって、ラベルに何も書かずに辛口から甘口まで平気でつくり変えてしまう傾向があり、飲み手としては非常に困惑させられる(特に貴腐の出来が良かった年には、さすがに甘口を意味する「モワルー」と表示されるけれど)。マルク・ブレディフ社は、ヴーヴレーのトップ醸造所のひとつで、本社の地下蔵には、20世紀初頭からの見事な古酒のコレクションがあり、幸運な訪問者には、シュナン・ブランという葡萄が持つ偉大な熟成力を実際に体験させてくれる。もっとも最近は、そういう伝統的な「つくり」から近代的でキレイな「つくり」に方向転換したらしい。このワインは、蜜の香りとレモンを思わせる爽やかな酸味が特徴の軽やかタイプの辛口に仕上がっており、間違いなくおいしいのだけれど、はたしてこれがヴーヴレーの典型と言えるものかどうか、判断に迷う所ではある。