●トレッビアーノ・ディ・ロマーニャ カヴィロ社 エミリア・ロマーニャ州トレッビアーノ・ディ・ ロマーニャDOC パルマ・ハムやボローニャ・ソーセージなどの食文化で知られるエミリア・ロマーニャ州産。カヴィロ社は、イタリア最大の農業協同組合の集合体で、工場の敷地に林立する石油タンクかと見まごうほどに巨大な発酵タンクの列を前にすると、人間というのは、どれほど飲んだら気が済むんだろうとほとんど呆然としてしまう。そういう大規模生産の権化のような会社だが、製品の質は安定しており、この会社がイタリアの日常ワインの品質向上に果たした役割は非常に大きい。
●トレッビアーノ・ダブルッツォ テッラ・ダリジ スピネッリ家 アブルッツォ州トレッビアーノ・ダブルッツォDOC 初リリースが1992年という新しい醸造元。40ヘクタールの所有畑で、トレッビアーノとモンテプルチアーノのふたつのブドウを栽培している。トッレビアーノ・ダブルッツォ種100%を使い、ステンレスタンクで低温発酵しており、極めてクリーンなタイプに仕上がっている。ほどよく熟したブドウに由来する、優しさと爽やかさを兼ね備えた酸味と、ふくらみのある口当たりは、日常楽しむにはとてもいい。コストパフォーマンスの良いワインだと言えるだろう。
●トレッビアーノ・ダブルッツォ エドアルド・ヴァレンティーニ アブルッツォ州トレッビアーノ・ダブルッツォDOC 伝説的な醸造家E・ヴァレンテーニによる別格のトレッビアーノ。古代ギリシアの哲学書や農学書にのっとった伝統的かつ頑固な品質至上主義で知られ、評論家のB・アンダーソン氏は、「世界で最も高貴なトレッビアーノ」と、このワインを絶賛している。炭酸が含まれていることがあるので、せめて数時間前にはデカンタに移し、やや高めの温度で楽しみたい。驚くほどに豊かなミネラルと、炙ったナッツやコーヒーを思わせる樽香とが、他では味わえない個性を奏でてくれる。
●ルガーナ ブロレッティーノ カ・デイ・フラティ ロンバルディア地方ルガーナDOC カ・デイ・フラティは、ルガーナDOCの代名詞ともいえる生産者。ブロレッティーノは、この醸造元がトレッビアーノ・ディ・ルガーナ100%からつくっている二つのワインのうちの上級品で、発酵・熟成がフレンチオークの小樽で行われている。レモンやライムを思わせる柑橘類系の香りと、蜂蜜、ミント、ミネラルなどの香りは複雑で魅力的。爽やかで切れのいい酸味と、ほどよい樽香とのバランスもよくとれている。
●コニャック クルボアジェ XO コニャックAC コニャック地方は、テロワールによって、上からグランド・シャンパーニュ、プティット・シャンパーニュ、ボルドリー、ファン・ボワ、ボン・ボワ、ボワ・ゾルディノールの6地域に分けられている。偉大な酒は、前3者の産地から生まれ、特に前2者のブレンドで、しかもグランド・シャンパーニュの比率が50%を超えるものは、フィーヌ・シャンパーニュと表示することが許されている。このXOは、フィーニュ・シャンパーニュの繊細さと力強さ、華やかな香り高さと気品を兼ね備えた風味をベースにしながら、あえてボルドリーを少量だけ入れて(フィーニュ・シャンパーニュの表示を諦め)、スミレの香りとふくらみある包容力を添えた独自の風味をかもし出している。
定価3,990円 監修: 辻調理師専門学校&山田 健 講談社刊 11月 下旬発売予定
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