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セパージュを飲む
 
プロセッコ

 イタリアのDOC認定の発泡性ワイン「プロセッコ・ディ・ヴァルドッビアーデネ」の原料葡萄。辛口から甘口まであるが、多くの場合、後味にほのかな苦味というか、ほんのタッチほどのエグミがあり、それがアクセントになって、ともすれば軽くなりがちな風味を救っている。
 もともと気軽な食前酒の印象の強いワインだったのだが、最近は、5000円前後の高級品も出てきていて、うかつにあなどりがたい感じになってきている。
 

●プロセッコ・ディ・ヴァルドッビアーデネ
 ジュスティーノ・B
 ルッジェーリ社 
 ヴェネト州プロセッコ・ディ・ヴァルドッビアーデネDOC

1950年に、ジュスティーノ・ビソルによって設立された醸造元。創設者の名前をつけた「ジュスティーノ・B」は、所有畑の中でも最良の区画からのワインで、プロセッコの頂点のひとつとされている。
非常にきれいにフルーティにつくられたプロセッコで、パイナップルなどのトロピカル系の香りと柑橘系の爽やかな酸味、後味にのこる蜜の香りは、とても心地よい。ただし、これがこの品種の典型だと思い、ほかのプロセッコを飲むと、あまりの違いにびっくりするかもしれない。

 
フィアーノ、グレーコ

 いずれも南イタリアでギリシア・ローマ時代から栽培されている古い品種。
 フィアーノからの最上のワインは、ナポリ近郊でつくられる「フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ」で、蜜の香りと(樽に寝かせなくても、なぜか)炙ったナッツを思わせる心地よい香りが漂う長熟タイプのワインになる。グレーコ種からの代表的なワインも、同じくナポリ近郊の「グレーコ・ディ・トゥーフォ」で、こちらは若い内には松ヤニを思わせるほろ苦味が漂うが、数年の熟成でとてもまろやかな風味に変身してくれる。ともに他の国ではまず味わうことのできない、独特の風味を楽しめる。
 

●フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ
 マストロベラルディーノ社
 カンパーニャ州 (2003年ヴィンテージからDOCG)


フィアーノの語源は「蜜蜂が集まるブドウ=アピアーノ」だといわれている。その名の通りみごとに完熟したブドウから、ヘーゼルナッツや洋ナシの香りが漂う優雅なワインが生まれる。第一印象は優しく穏やか。しかし、その陰にしっかりとした骨格も秘めており、長い熟成の世界を楽しめる。味わいだけをとるならば、シャルドネ同様、世界に通用する名ブドウになりそうだが、残念ながら土地を選ぶようで、産地はなかなか広がらない。それだけ希少価値はあるのだが…。

●グレーコ・ディ・トゥーフォ
 フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社
 カンパーニャ州 (2003年ヴィンテージからDOCG)


1986年創業。マストロベラルディーノ社が、この地区の伝統の体現者だとすれば、この会社は、革新の体現者。ギリシア・ローマ時代からの伝統ブドウを使う点は共通しているが、ミラノ大学やナポリ大学と共同研究を行い、畑での密植栽培を実験するなど、様々な試みに意欲的な醸造元である。蜜の香り、アンズのコンフィ、かすかな松ヤニのニュアンス、そしてトゥーフォ(凝灰岩)に由来するミネラル香…という熟成したグレーコの風味を若い内から楽しめる。

 
フルミント

 貴腐ワイン発祥の地として知られるハンガリーのトカイ地方を代表する名葡萄。この地方のフルミントは、粒が大きく、いったん貴腐菌がつくと極めて早く干し葡萄状にしなびていくため、貴腐菌が胞子をつくる暇がない。そのため、「貴腐葡萄」といっても、他の国のカビだらけの汚い印象とはまったく異なり、つやつやした干し葡萄にしか見えない。
 収穫量も極めて多く、いい年には、収穫した貴腐葡萄をタンクに積み上げ、自重でつぶれて流れ出すフリーラン果汁をトローリトロトロと取り出すことが出来る。このフリーランだけを醸した珠玉の液体が貴腐ワインの王者「トカイ・エッセンシア」である。(一般に「アスー・エッセンシア」と混同されているようだが、「アスー・エッセンシア」は「エッセンシア」のひとつ下のランク)。透明感のある美しい酸味と自然な甘味、そして蜜のような香りが凝縮されており、100年を超える熟成の世界が約束されている、奇跡のようなワインである。
 なお、この葡萄からは、時に辛口の品種名ワインがつくられることもある。アルコール度の高い飲み応えのある逸品で、話の種としても飲む価値はある。
 

●トカイ・フルミント ドライ・マンドラス
 ボデガス・オレムシュ社
 ハンガリー・トカイ地方


1993年に、スペインのベガ・シシリアが、「世界のどこにもない最高品質」を求めて設立した醸造所。フルミント100%の辛口仕立てで、発酵も熟成もオークの新樽。ただし、樽熟期間は6ヶ月と短めにしている。香りは、バニラなどの甘い樽香、口に含むと一瞬ペッパーのニュアンスがあり、品種特有のふくよかな果実味が広がったあとに、再び甘く香ばしい樽香が長く続く。フルミント自体がそれほど個性的なブドウではないため、樽香が目立つのは、たぶん、仕方がないのだろう。

 
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山田 健(やまだ たけし)
1955年生まれ。78年東京大学文学部卒。
某洋酒会社が刊行している「世界のワインカタログ」編集長。
86年に就任して以来、世界中の醸造所めぐりをし、
年間2000種類以上のワインを飲みまくる。
著書に「今日からちょっとワイン通」「バラに守られたワイン畑」(共に草思社)
「現代ワインの挑戦者たち」(新潮社)他がある。
辻調おいしいネット「コラム&レシピ」内の
『今日は何飲む?』というコラムにて、
「今日は何飲む?」野次馬隊リーダーとして参加。
 
コンピトゥムも協力しました

定価3,990円
監修:
辻調理師専門学校&山田 健
講談社刊

11月 下旬発売予定



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