●プロセッコ・ディ・ヴァルドッビアーデネ ジュスティーノ・B ルッジェーリ社 ヴェネト州プロセッコ・ディ・ヴァルドッビアーデネDOC 1950年に、ジュスティーノ・ビソルによって設立された醸造元。創設者の名前をつけた「ジュスティーノ・B」は、所有畑の中でも最良の区画からのワインで、プロセッコの頂点のひとつとされている。 非常にきれいにフルーティにつくられたプロセッコで、パイナップルなどのトロピカル系の香りと柑橘系の爽やかな酸味、後味にのこる蜜の香りは、とても心地よい。ただし、これがこの品種の典型だと思い、ほかのプロセッコを飲むと、あまりの違いにびっくりするかもしれない。
●フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ マストロベラルディーノ社 カンパーニャ州 (2003年ヴィンテージからDOCG) フィアーノの語源は「蜜蜂が集まるブドウ=アピアーノ」だといわれている。その名の通りみごとに完熟したブドウから、ヘーゼルナッツや洋ナシの香りが漂う優雅なワインが生まれる。第一印象は優しく穏やか。しかし、その陰にしっかりとした骨格も秘めており、長い熟成の世界を楽しめる。味わいだけをとるならば、シャルドネ同様、世界に通用する名ブドウになりそうだが、残念ながら土地を選ぶようで、産地はなかなか広がらない。それだけ希少価値はあるのだが…。
●グレーコ・ディ・トゥーフォ フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社 カンパーニャ州 (2003年ヴィンテージからDOCG) 1986年創業。マストロベラルディーノ社が、この地区の伝統の体現者だとすれば、この会社は、革新の体現者。ギリシア・ローマ時代からの伝統ブドウを使う点は共通しているが、ミラノ大学やナポリ大学と共同研究を行い、畑での密植栽培を実験するなど、様々な試みに意欲的な醸造元である。蜜の香り、アンズのコンフィ、かすかな松ヤニのニュアンス、そしてトゥーフォ(凝灰岩)に由来するミネラル香…という熟成したグレーコの風味を若い内から楽しめる。
●トカイ・フルミント ドライ・マンドラス ボデガス・オレムシュ社 ハンガリー・トカイ地方 1993年に、スペインのベガ・シシリアが、「世界のどこにもない最高品質」を求めて設立した醸造所。フルミント100%の辛口仕立てで、発酵も熟成もオークの新樽。ただし、樽熟期間は6ヶ月と短めにしている。香りは、バニラなどの甘い樽香、口に含むと一瞬ペッパーのニュアンスがあり、品種特有のふくよかな果実味が広がったあとに、再び甘く香ばしい樽香が長く続く。フルミント自体がそれほど個性的なブドウではないため、樽香が目立つのは、たぶん、仕方がないのだろう。
定価3,990円 監修: 辻調理師専門学校&山田 健 講談社刊 11月 下旬発売予定
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