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第12回日経グランプリのテーマは『地方ルネサンス』。都心一極集中傾向にある外食の視線を今一度「地方」に向けてみようということでした。
決勝は去る3月16日(木)、東京ビッグサイトで開かれた「HOTERES JAPAN 2006」の会場内で実施されました。応募総数620の中から決勝まですすんだのは8作品。8人の決勝進出者たちが特設キッチンステージで大勢の観客の目の前で自らの料理を作成し、腕を競い合いました。
この8名のうち3名が辻調グループ校の卒業生の方々でした。
そして、審査の結果、見事グランプリに輝いたのは辻調グループ校卒業生の小倉龍介さん、準グランプリを獲得したのも辻調グループ校卒業生馬場弘幸さんでした。昨年度に引き続き、「ワン・ツー」フィニッシュという快挙でした。
審査員:
「クイーン・アリス」オーナーシェフ 石鍋裕氏
「キハチ」 熊谷喜八氏
「菊乃井」 主人 村田吉弘氏
辻調グループ校フランス料理主任教授 木下幸治氏
女優 水野真紀さん
日経レストラン編集長 遠山敏之氏
計6名 |
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<紹介> |
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大阪のホテルに勤務されている小倉さん。近々、退職され地元三重県の伊勢志摩において自らの店をオープンされる予定です。昨年度は“準グランプリ”と“ベスト・レシピ”賞を獲得。今回も“グランプリ”だけでなく、昨年に続き“ベスト・レシピ”賞を獲得されました。
−昨年度は準グランプリを獲得され、今年はグランプリですね。ずいぶん気分はちがうものですか?
「やはりぜんぜんちがいます。格段に嬉しいです」
−独立は何時ごろの予定ですか?フランス料理店ですか?
「夏ごろを考えています。フランス料理をベースにした“創作料理”です。そこでは今日の作品は提供する予定です。」
「辻のエコールを出てからはまずはハウステンボスに就職しました。それから今のホテルです。後輩たちにはやはり基本を大切にして欲しいと思います。」
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今回のテーマは「地方ルネサンス」。博多の伝統的な庶民の味<もつ鍋>とイタリア、トスカーナ地方のやはり庶民的な料理<トリッパ>を組み合わせた時代を感じさせるフュージョン料理で見事“準グランプリ”を獲得されました。
「博多の料理に“モツ鍋”がありまして、そのモツに代わるものということでトリッパを使って作ってみました。僕は西洋料理のジャンルでの仕事のほうが長いので。
僕は博多の出身で、辻調を出てからは博多都ホテルのほうに就職し、10年ほど勤めて、一度独立したのですけれどこけちゃいまして(笑)、そして、今の店で仕事を始めました。」
「後輩に求めるのはやはりチャレンジ精神ですね。そういう精神を養うのにこういうコンクールはとても有効だと思います。」
「今日の料理は商品として提供するつもりなんですけれど、店が鉄板焼きなので、この店で出すか、別の店舗で出すか、これから検討します。」
−今回のこの作品はひとりで考えられたのですか?
「そうですね。今の店は料理を作る人間は僕一人なんですよ。ですから今回、決勝に出場するにあたって作る人間がいなくなるから店をしめなくちゃいけないので、もう、慰安旅行がてらにスタッフ全員で来ました(笑)。若いスタッフばかりなので元気があります。なにしろ元気が一番ですよ。」
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愛媛の松山にあるカフェで腕を振るっている城戸氏。今回は残念ながら賞の獲得には至りませんでしたが、決勝の8人に残っただけでも素晴らしいことだと思います。これを機にきっと次回はさらに力を蓄えて参加されることと確信しています。
「今回決勝に残れたのは“運”がよかったからです。以前、大阪の<チャント>(*日経GP第1回受賞者の岡田氏率いるグループ)でいろいろ学んだことを自分なりにアレンジして今回の料理をつくりました。店のほうではスペア・リヴを使っています。でも、今回のテーマに合わせて地元の石鎚豚を用いて作りました。来年もチャンスがあったら出たいと思います。」
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*料理写真は後日掲載いたします。 |